# 新田ゼラチンのコラーゲン人工靱帯、イヌ膝関節組織を用いた評価で天然の前十字靱帯と同等の張力・安定性を確認　第7回世界獣医整形外科会議で発表

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- 公開: 2026-10-26T16:59:03+09:00
- 分野: 医療・福祉

ゼラチンやコラーゲンペプチドの製造販売を手がける新田ゼラチン株式会社（本社：大阪府八尾市、代表取締役社長：竹宮秀典）は、断裂したイヌの前十字靱帯を再建するための「コラーゲン人工靱帯」の製品化を目指しています。この人工靱帯について、イヌ膝関節組織を用いた生体力学的評価を行いました。その結果、人工靱帯を用いた解剖学的再建術が、天然の前十字靱帯と同等の張力と膝関節安定性を示すことが実証されました。研究は日本大学生物資源科学部獣医学学科の枝村一弥教授らの研究チームとの共同で進められています。成果は2026年9月にイタリア・ローマで開かれた第7回 世界獣医整形外科会議（WVOC：World Veterinary Orthopedic Congress）で、日本大学生物資源科学部が発表しました。

人医療と獣医療をつなぐ「ワンヘルス」の開発体制

この開発の特徴は、同社が北海道大学と進めているヒト用の医療技術開発と相互に連携している点です。人医学と獣医学の相乗効果によって開発の効率化と加速を図る「ワンヘルス（One Health）」の考え方を取り入れています。学会での発表内容は以下のとおりです。

- 題名：イヌの前十字靱帯断裂に対する合成コラーゲン繊維束を用いた解剖学的再建術

- 発表者：日本大学 生物資源科学部 獣医学科 獣医外科学研究室　枝村一弥、種子島隼、種子島貢司ら／新田ゼラチン株式会社 総合研究所　柚木俊二、平岡陽介

イヌでは骨を切る手術が主流、ヒトでは靱帯の形を再現

前十字靱帯（CrCL）は、大腿骨（太ももの骨）と脛骨（すねの骨）をつなぎ、膝関節を安定させる役割を担っています。イヌでこの靱帯が切れた場合、切れた靱帯を直接つなぐのではなく、脛骨を一部切って角度や位置を調整し、歩行時に膝がずれないようにする手術が広く行われています。代表的なものが、関節面の傾斜を平らに整えるTPLO（脛骨高台水平化骨切り術）や、脛骨の前側を切り出して前に押し出し、膝蓋腱の角度を変えるTTA（脛骨結節推進術）です。

一方、人間の医療では、傷ついた靱帯を取り除き、患者自身の腱を関節内に通して本来の靱帯の位置と形を作り直す「関節内解剖学的再建術」が一般的です。イヌの医療でも人工靱帯を使った再建手術の研究は進められてきましたが、コラーゲンだけで作られた人工靱帯の性能を詳細に評価した研究はこれまでありませんでした。腱や靱帯はもともと細いコラーゲン繊維の束でできており、コラーゲンから人工的に繊維を作る試みは世界中で行われてきました。しかし、従来の製法では大量生産が難しく、イヌの膝にかかる張力に耐えるだけの強度も得られなかったため、前臨床での機能検証が困難な状況が続いていました。

独自の「延伸紡糸法」でつくるコラーゲン繊維と検証方法

今回の人工靱帯の材料は、同社独自の「延伸紡糸法」で作製したコラーゲンマイクロファイバー（CMF）です。この技術は2026年9月に国内特許登録されています。直径約25µmのCMFを紡糸して紙管に巻き取り、ループ状に回収したうえで化学処理により強化しました。さらにこれを撚って緻密化し、CMF製人工靱帯に仕上げています。本研究は、製品化に向けた開発フェーズの第一段階（概念実証）と位置づけられています。

評価にあたって新たな動物実験は行っていません。動物福祉の「3Rの原則」に基づき、他用途で適切に処置されたイヌの関節組織（計6標本）を有効活用しました。標本は次の4群に分けて比較しています。

- 対照群：前十字靱帯が無処置の正常膝

- 完全断裂群：前十字靱帯が切れた膝

- 一重束再建群：1本のCMF製人工靱帯で再建した膝

- 二重束再建群：2本のCMF製人工靱帯で再建した膝

再建では、大腿骨と脛骨の前十字靱帯が付着していた位置に骨トンネルを作り、そこに人工靱帯を通して両側で固定しました。そのうえで「靱帯張力」「脛骨前方変位量」「内旋時変位量」の3つの手法で評価しています。膝関節の角度は、イヌが四つ脚で立っているときの自然な角度（140°）と、座っているときの角度（80°）、およびその内分値を反映させました。

張力・前後方向のズレ・ひねりの3項目で再建後の膝を評価

靱帯張力では、140°で一重束再建群が正常膝と同等の張力を維持し、二重束再建群は正常膝より高い張力を示しました。膝が曲がるにつれてどの群も張力が下がる傾向がみられ、特に二重束再建群でその傾向が強く観察されました。80°では、一重束・二重束の両群とも正常膝と同等の高い張力を維持していました。これらの結果から、一重束再建は膝関節角によらず健常な前十字靱帯と同等の張力を示し、二重束再建はイヌが立っている状態で特に高い張力を保持すると考えられています。

すねの骨の前方向へのズレ（脛骨前方変位量）については、140°で一重束再建群が完全断裂群より明らかに小さく、正常膝と同等レベル（約3.5 mm）まで減少しました。二重束再建群も完全断裂群より明らかに減少しています。減少幅は二重束再建群のほうが一重束再建群より小さく見えたものの、統計学的な違いはありませんでした。80°では両群とも、正常膝（約3.8 mm）と同程度のレベル（約3.5〜3.8 mm）まで変位量が減少しました。

すねを内側にひねったときの変位量では、140°で両群とも完全断裂群（約6.5 mm）より明らかに減少し、正常膝（約3.2 mm）と同等でした。80°でも両群とも完全断裂群（約6 mm）から有意に減少し、正常膝（約2.5 mm）と同等レベルまで回復しています。立っている状態と座っている状態のいずれでも、正常膝と同等の関節安定性が得られたと考えられました。

次の段階は生体内での靱帯化の検証へ

コラーゲン製のバイオマテリアルは、水を含んだ状態での機械的強度が極めて低いことが課題でした。CMFを骨格材料として使うことで優れた機械的特性が得られ、CMF製人工靱帯による解剖学的再建術は、イヌの前十字靱帯断裂に対する新たな治療アプローチとして高い応用可能性を持つと結論づけられています。実用化には、今回示された留置初期の関節安定性に加え、組織リモデリングを通じた靱帯化の達成が鍵となります。同社は日本大学生物資源科学部との連携のもと、今後は前臨床段階として、生体内での中長期的な靱帯化プロセスと生体適合性の詳細な検証に取り組むとしています。

出典：新田ゼラチン株式会社

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