広島県広島市に本社を置く友鉄工業株式会社は、自動車向け鋳物を取り巻く事業環境の変化を受け、10月から新体制での取り組みを始めた。鋳物素材の製造、大型機械加工、工場間輸送をグループ内で一貫して担う体制で、大型機械加工事業を新たな事業の柱に育てる方針だ。

直近5年間で五面加工機を3台追加、グループで計6台に
友鉄グループは、直近5年間で大型五面加工機を3台追加した。現在はグループ全体で計6台の設備体制となっている。これまで培ってきた機械加工の技術とグループの総合力を生かし、製造業各社が抱える大型部品の加工や調達の課題に応えていく。
同社が示す大型加工体制の主な数字は以下のとおり。
- 大型五面加工機:6台
- 直近5年間の導入設備:3台
- 補助金の活用:2件
- 横持ち輸送用の大型トラック:2台
保有する6台は、オークマ、ニデック、三菱重工、新日本工機製の加工機。五面加工機は、一度の段取りで上面と側面の加工を進められる設備で、大型ワークの段取り替えに伴う時間や誤差を抑え、効率的な加工につなげられる。同グループは設備ごとの特性を生かして多様な大型ワークを受け入れており、案件ごとにワークサイズ、重量、形状、加工内容、数量、納期を見極めたうえで、グループ内の適切な工場・設備へ振り分けている。比較的新しく導入した設備も含め、安定した加工精度の確保に取り組んでいるという。
友鉄グループはこれまで、事業基盤の強化に向けて2件の補助金を活用してきた。補助制度も活用しながら、事業環境の変化に対応するための基盤づくりを進めている。

素材と加工を一括で、調達業務の負担軽減へ
新体制の特徴は、鋳物素材の製造から大型機械加工までをグループ内で一貫して担える点にある。鋳物メーカーとして蓄積してきた素材の知識と、大型製品の加工技術・設備を組み合わせることで、素材と加工の双方を考慮したものづくりが可能になる。独自の段取り治具により、多ロット・リピート品にも対応する。
鋳物素材と機械加工を別々の企業へ発注する手間が減るため、発注先との調整や工程管理といった顧客側の調達業務の負担軽減にもつながるとしている。対応する依頼の内容は次のとおり。
- 鋳物素材の製造
- 支給材の機械加工
- 鋳物素材から機械加工までの一括発注
- 大型鋳物製品の加工
- 大型製缶品の加工
- 工作機械・産業機械・建設機械関連部品の加工
- 多ロット・リピート品の継続加工
大型トラック2台で横持ち輸送にも対応
大型ワークでは、加工設備の確保に加え、製品や素材の輸送も課題となる。同社は大型トラックを2台保有しており、要望に応じて横持ち輸送を請け負う。鋳物素材の製造、機械加工、工場間輸送を組み合わせ、大型製品をまとめて相談できる体制を整えた。なお、輸送の対応範囲・条件・費用は案件ごとに確認するとしている。

図面確定前の段階から相談を受け付け
同社は、大型製品を加工できる外注先が見つからない、現在の加工先だけでは生産能力が足りない、多ロット・リピート品を安定して任せられる加工先を探している、ワークが大きく工場間の輸送にも課題がある、といった製造現場の悩みに対応するとしている。同社が挙げる相談の例は次のとおり。
- 加工できるサイズ・重量か、設備との適合を確認したい
- 図面や仕様が固まる前に、加工方法や工程を相談したい
- ロット・納期・輸送を含めた見積もりを依頼したい
加工可否の確認や、図面・仕様が固まる前の段階からの相談に応じる。図面がある場合は、ワークサイズ、重量、材質、数量、加工内容、希望納期などとあわせて送付すれば、内容を確認したうえで適切な設備・工場と進め方を案内する。問い合わせは、友鉄工業株式会社のお問い合わせフォームまたは電話(082-837-0490)で受け付けている。
友鉄グループは、鋳物素材の製造を行う友鉄工業株式会社、大型機械加工を担う株式会社友鉄マシン、大型定盤の設計・製造・設置などを手掛ける株式会社友鉄アローを中心に、素材から加工までの一貫したものづくりに取り組んでいる。
出典:友鉄工業株式会社