ZOZO研究所がDFKIと組み、研究開発の各工程のAIによる自動化に取り組む
株式会社ZOZO NEXT(本社:千葉県千葉市、代表取締役CEO:山田 貴康)の研究開発組織「ZOZO研究所」は、ドイツ人工知能研究センター(所在地:ドイツ・カイザースラウテルン、統括ディレクター:アンドレアス・デンゲル教授、以下DFKI)との共同研究を2026年10月1日(木)に開始した。大規模言語モデルやAIエージェントなどのAIを活用し、研究開発の各工程を自動化することがテーマだ。
ZOZO研究所は「ファッションを数値化する」をミッションに掲げるZOZOグループの研究機関で、2018年1月31日に設立された。ZOZOグループが保有するファッションに関する膨大な情報資産を基に、ファッションを科学的に解明するための様々な研究開発をおこなっている。
研究開発の現場では、文献調査、仮説の立案、実験の設計・実行・評価、論文の執筆といった工程のそれぞれに、多くの時間と労力がかかる。限られた人員でより多くの研究テーマに取り組み、成果を生み出していくには、研究の進め方そのものの効率化が重要になる。一方で近年は、大規模言語モデルや、目的に応じて自律的に作業を進めるAIエージェントの技術が急速に進展しており、研究開発の各工程をAIで自動化する技術への注目が高まっている。
パートナーのDFKIとは
DFKIは1988年に非営利の官民連携組織(Public-Private Partnership)として設立された、人工知能分野で世界的に高い評価を受ける研究機関の一つだ。人工知能の手法に基づく革新的なソフトウェア技術の分野で、産業界との連携を重視するドイツ有数の研究機関として、応用を見据えた基礎研究と技術革新を結び付けている。カイザースラウテルン、ザールブリュッケン、ブレーメン、ニーダーザクセン州(オルデンブルクとオスナブリュック)、ダルムシュタットに研究施設を置き、ベルリンとリューベックに研究ラボ、トリーアに支所を構える。現在は75カ国以上から集まった約920人の職員と約250人の学生スタッフが、560件以上の研究プロジェクトに取り組んでいる。
なかでも、アンドレアス・デンゲル教授が率いるSmart Data & Knowledge Services部門は、文書解析や知識抽出の分野で長年にわたる専門知識と実績を持つ。同部門は、大量のデータを扱う実験やAIエージェントシステムの開発を支える先進的な研究基盤も備えている。
「経験や感覚」に頼る工程の自動化に挑む
共同研究では、DFKIが持つ文書解析・知識抽出やAIエージェントに関する知見と、ZOZO研究所がファッション領域で培ってきた研究開発の経験を掛け合わせる。狙うのは、研究開発の工程のうち、特に研究者の経験や感覚による判断が必要な部分を自動化する技術の研究開発だ。AIによる支援・自動化の対象として、次の工程が挙げられている。
- 論文・特許・社内文書からの知識の抽出と構造化
- 仮説の立案
- 実験の設計
- 実験の実行・評価
- 論文の執筆
あわせて、AIが生成した成果物の品質や信頼性、判断の根拠をたどれるかどうかを評価する手法の研究開発も進める。各工程をAIが支援・自動化することで、少人数のチームでも質の高い研究成果を効率的に、より多く生み出せる環境の構築を進める。将来的には、得られた技術や知見をファッション領域の研究開発に生かし、ファッションECにおける新たな技術やサービスの創出の加速を目指すとしている。
共同研究の概要
- 研究題目:Support for Research on Automation of Applied Research and Fashion AI for User Preference Modeling(邦題:応用研究の自動化およびユーザー嗜好モデリングのためのファッションAIに関する研究支援)
- 研究内容:文献・特許・社内文書の解析による研究開発の自動化、AIが生成した成果の品質・信頼性評価手法の確立、ファッションAIにおけるユーザー嗜好モデリング
- 共同研究チーム:株式会社ZOZO NEXT、ドイツ人工知能研究センター
- 研究開始日:2026年10月1日(木)
出典:株式会社ZOZO