株式会社IHIは10月27日、シンガポールに本社を置くST Engineering(Group President & CEO: Vincent Chong Sy Feng)と覚書(MOU)を締結しました。原子力分野でサプライチェーンを構築・強化するため、両社で協業できる可能性を検討することが目的です。
製造・デジタル・プロジェクト遂行力を持ち寄る
両社は、それぞれの製造技術、デジタル技術、プロジェクト遂行能力を活かした協業を検討します。主な検討分野は次のとおりです。
- 原子力施設向け構造物の製造
- AI・ロボット技術を活用した製造工程の高度化
あわせて、自動化・デジタル化・AIの導入によって、品質、生産性、トレーサビリティを高める方策も検討します。ここでは、原子力エンジニアリングと機器製造で豊富な経験を持つIHIと、先進的なエンジニアリング、オートメーション、デジタル技術を持つST Engineeringの強みを組み合わせます。
IHIの狙い:先進原子力分野の技術開発と供給網の強靭化
IHIは、カーボンニュートラル社会の実現とエネルギー安全保障への貢献を目指しています。そのために、クリーンエネルギー分野の事業基盤を強化し、供給能力の拡充を進めています。
今回の覚書もその取り組みの一つです。先進原子力分野における技術開発と、サプライチェーンの強靭性向上に向けた検討を加速させる位置づけです。IHIは、これまで原子力分野で培ってきた知見を活かし、安心・安全で持続可能なエネルギーの供給に今後も寄与していくとしています。
パートナーのST Engineeringとは
ST Engineeringは、航空宇宙、スマートシティ、防衛、安全保障など、多様な領域でグローバルに事業を展開する企業です。技術革新によって問題を解決し、より安全で持続可能な世界を目指しています。
本社はシンガポールにあり、アジア、ヨーロッパ、中東、米国に拠点を構え、100カ国以上の顧客に対応しています。
原子力産業への参画は「慎重かつ段階的」に検討
同社は、高度に専門化されたグローバル原子力産業への参画の可能性について、慎重かつ段階的なアプローチで検討を進めています。その一環として、既存の技術・能力を基盤に関連する技術的専門性を強化するとともに、経験豊富なパートナーとの連携を推進しています。
出典:株式会社IHI