さい帯・さい帯血の細胞バンク事業を手がける株式会社ステムセル研究所と、再生医療関連事業を展開するセルソース株式会社は、業務提携に関する覚書契約を締結しました。対象となるのは、さい帯(へその緒)由来間葉系間質細胞から分泌される細胞外小胞(エクソソームを含む)の研究開発です。
両社の知見を組み合わせて技術基盤を構築
今回の協業では、ステムセル研究所がこれまで培ってきたさい帯・さい帯血の処理・保管に関する技術と知見を提供します。セルソースからは、細胞加工・品質管理と細胞外小胞に関する技術と知見が持ち寄られます。両社はこれらを掛け合わせ、さい帯由来間葉系間質細胞の細胞外小胞を活用するための技術基盤づくりを目指します。
細胞外小胞は、細胞から分泌される微小な粒子で、再生医療をはじめ幅広い分野で研究が進んでいます。その活用可能性を探るには、由来となる細胞の特性を踏まえたうえで、培養や加工、品質評価に関するデータを積み上げていくことが重要とされています。
それぞれの事業基盤
ステムセル研究所は、さい帯・さい帯血の保管事業を土台に、さい帯由来細胞の活用に取り組んできました。近年は、シンガポールを起点として同事業の東南アジア展開も進めています。同社は「あたらしい命に、あたらしい医療の選択肢を。」をコーポレートスローガンに掲げ、産婦人科施設との強固なネットワークを生かした周産期組織由来の細胞バンク事業を展開しています。
一方のセルソースは、脂肪由来幹細胞・血液の加工受託や、再生医療を提供する医療機関への法規対応サポートなどを手がけています。再生医療関連事業で蓄積した間葉系間質細胞の加工・品質管理の知見をもとに、細胞外小胞に関する技術開発を進めています。
協業で取り組む内容
両社は今後、次のような取り組みを進めます。
- さい帯由来間葉系間質細胞の培養に関する技術的な検討
- 細胞外小胞に関する技術的な検討
- 必要な情報やノウハウの共有
- 事業開発に向けた体制の整備
協業を通じて、さい帯由来間葉系間質細胞が分泌する細胞外小胞に関する知見と技術を蓄積し、その活用可能性を検討していく方針です。両社はそれぞれの強みを生かした研究開発を継続し、再生医療関連分野の発展と新たな価値の創出、さらに将来の医療の選択肢の拡大への貢献を目指すとしています。
治療効果や新サービスを示すものではない
今回の発表は研究開発に関する協業を知らせるものであり、特定の疾患に対する治療効果や安全性の確立、または新たな治療サービスの提供開始を示すものではないとしています。また、本件がステムセル研究所の業績に与える影響は軽微であるとしています。
ステムセル研究所は1999年8月5日設立で、東証グロースに上場しています(証券コード:7096)。本社は東京都港区虎ノ門、代表取締役社長は清水崇文氏です。セルソースは東京都渋谷区に本社を置き、代表取締役社長CEOは山川雅之氏が務めています。
出典:株式会社ステムセル研究所