E-Flow合同会社は、2030年までに稼働開始する系統用蓄電池について、同社の運用受託容量が1.5GWを突破する見込みとなったと発表した。同社がこれまで目標としていた1.0GWを上回る水準となる。
分散型エネルギーリソースを束ねるアグリゲーション事業
同社は2023年の設立以来、系統用蓄電池をはじめとする分散型エネルギーリソースを運用するアグリゲーション事業を展開している。アグリゲーション事業とは、蓄電池などの分散型エネルギーリソースをまとめて制御・運用し、電力市場などで活用する事業を指す。
足元では再生可能エネルギーの普及拡大に伴い、電力需給の安定化や市場価格の変動に対応する蓄電池の重要性が一層高まっており、導入が進んでいる。こうした中で同社は、電力市場の制度や送配電設備、蓄電池の特性などを踏まえた運用支援を進め、多くの蓄電池事業者との連携や運用受託を積み重ねてきた。その結果として、今回の1.5GW突破の見込みにつながった。
系統用蓄電池が担う役割
系統用蓄電池は電力系統に接続され、電力の需給状況などに応じて充放電することで、電力の安定供給や再生可能エネルギーの有効活用に貢献する蓄電池だ。同社は、その役割として次の点を挙げている。
- 再生可能エネルギーの余剰電力を吸収し、出力制御を回避・低減することで、電力系統における再生可能エネルギーの利用を促進する
- 容量市場を通じて、中長期的な電力網の供給力を確保する
- 周波数維持や需給バランス変動に不可欠な調整力を供出する
このうち、容量市場を通じた中長期的な供給力の確保と、調整力の供出によって、国内の電力需給の安定化に貢献するとしている。
ストレージ式運用など多様な運用手法の構築へ
同社は今後、系統用蓄電池の運用受託容量のさらなる拡大に向けて、系統用蓄電池のストレージ式運用への対応を進める。ストレージ式運用とは、送配電会社との余力活用契約の締結を通じて、蓄電池の余力の範囲で需給状況に応じた柔軟な充放電を行う運用方式のことだ。
あわせて、再生可能エネルギー設備に併設された蓄電池や需要家側に設置された蓄電池について、一次調整力や卸電力取引市場の活用などを含む多様な運用手法の構築も進めていく方針だ。
同社は、蓄電池のさらなる有効活用を通じて、再生可能エネルギーの利用率向上による脱炭素化と、電力需給の安定化の両立に貢献していくとしている。
出典:E-Flow合同会社