IXホールディングス株式会社(本社:三重県伊勢市)のグループ会社である株式会社エムケイ・コーポレーション(本社:三重県伊勢市、代表取締役社長:平林勇二)が運営する「ポピーヘルパーステーション」が、令和8年度「三重労働局長安全衛生努力賞」を受賞した。表彰は2026年10月1日(木)、三重県文化会館(三重県津市)で開かれた「令和8年度三重県産業安全衛生大会」の場で行われた。
今回の評価対象は、介護職員の腰痛や熱中症の予防、業務負担の軽減、健康管理の支援など、現場の課題に向き合いながら同社が積み重ねてきた改善の取り組みである。特定の一つの施策ではなく、こうした日々の安全衛生への取り組みが総合的に評価された。
同社では2025年度、ポピーヘルパーステーション小俣が「介護職員の働きやすい職場環境づくり厚生労働大臣表彰 奨励賞」を受賞している。今回は労働安全衛生に関する継続的な取り組みが評価されたもので、異なる2つの観点から職場環境改善への取り組みが公的な評価を受けた。

人材不足が続く介護業界で問われる「働き続けられる職場」
介護業界では人材不足が続いており、職員の身体的負担の軽減や労働災害の防止が重要な課題となっている。特に利用者の身体を支える介助業務では、腰痛などのリスクへの対応が求められている。こうした中、エムケイ・コーポレーションは、介護サービスを支える職員自身も健康で、年齢やライフステージにかかわらず安心して働き続けられる職場づくりを目指している。

現場の小さな気づきを具体的な改善へ
同社は、腰痛や熱中症の予防に加え、施設内での転倒防止、業務中の身体的負担の軽減、健康管理の支援など、現場の小さな気づきを具体的な改善につなげてきた。入社時の安全衛生教育などを通じて職員の安全意識の向上にも取り組んでいるほか、毎月開催する「ポピーの研修・勉強会」では法定研修や独自の「名介護士研修」を実施し、職員同士で意見や経験を共有している。介護技術の向上に加えて、身体に負担をかけない介助方法も学び合い、職員自身の安全と利用者へのサービスの質の向上につなげている。
主な取り組みは次の通り。
- 熱中症対策と安全な職場環境の整備:暑い時期の業務に備え、職員にスポーツドリンクやネッククーラー、冷感タオル、速乾性Tシャツなどを支給。デイサービス施設内では段差にスロープを設置し、トラテープで注意喚起を行うなど、転倒事故の防止にも取り組む。
- 日常業務にも目を向けた身体的負担の軽減:介護現場では移乗介助時の腰への負担を軽減する福祉用具を導入。配食サービスでは食材の納品時に台車を活用したり、複数の職員で荷物を分担して運んだりしている。書類の出し入れで腰に負担がかからないよう、書庫には腰の高さで作業しやすいものを導入した。
- 職員の健康管理と健康づくりの支援:産業医による健康相談窓口を設置。休憩室へのマッサージ機の設置や、従業員食堂・配食弁当によるバランスのとれた食事の提供など、日常的な健康づくりにも取り組む。

年代も働き方も異なる職員の実感
同社は受賞を受け、年代や働き方の異なる3名の職員に、日頃の安全衛生への取り組みや職場環境について感じていることを聞いた。40代の正社員職員は、一人で利用者宅を訪れる訪問介護では体調の変化や不安を自分だけで抱えがちだとしたうえで、産業医への相談窓口や、毎月の勉強会で身体に負担をかけない介助方法を教え合える環境を挙げ、「自分の体を守ることが、利用者さまを守ることにつながる」と語った。今回の受賞については、日々の積み重ねを認めてもらえたようで大きな励みになるとしている。
60代のパート職員は、年齢を重ねると夏の暑さや体力面が気になるが、ネッククーラーや冷感タオル、スポーツドリンクなどの支給により真夏の訪問でも安心して働けていると話す。研修で自身の経験を伝える機会もあり、「まだまだ役に立てる」と感じられることが働き続ける一番の力になっているという。30代のパート職員は、子どもの行事や急な体調不良の際にも周囲の職員が協力してくれることを挙げ、子育てと両立しながら安心して働けていると述べた。休憩室のマッサージ機や従業員食堂のバランスのよい食事も、忙しい毎日の中でありがたい存在だとしている。

職員も使える機能訓練器具の仕組みを検討
同社が運営する「ポピーデイサービスセンターTSUNAGARI」では、2026年9月から理学療法士の指導のもと、機能訓練の充実に向けたプロジェクトを進めている。今後は、更新を予定している機能訓練器具を業務終了後に職員も利用できる仕組みを検討しており、利用者だけでなく職員自身の体力づくりや健康維持にもつなげたい考えだ。
エムケイ・コーポレーションは1996年創業で、伊勢市に本社を構え、「ポピー」の愛称で地域に親しまれている在宅支援事業者。2026年1月に創立30周年を迎えた。「地域の人たちが笑顔でイキイキと過ごせる社会を創ります」をミッションに、訪問介護、訪問看護、デイサービス、居宅介護支援、配食サービス、ユニバーサルデザインの福祉用具販売など、在宅生活に必要な事業を展開している。同社は、利用者の安心・安全な暮らしを支えるにはサービスを提供する職員自身も健康で安心して働き続けられることが大切だとし、今回の受賞を励みに、今後も現場の声や日々の気づきを大切にしながら、職員一人ひとりの安全と健康を守る職場環境づくりを進めるとしている。