環境・エネルギー

AIが日替わりでポイント倍率を決める古紙回収、11月1日からみやぎ生協の新たな6店舗で実証実験

AIが日替わりでポイント倍率を決める古紙回収、11月1日からみやぎ生協の新たな6店舗で実証実験

古紙・廃棄物の回収や中間処理、コンサルティングを手がけるSKグループ(株式会社サイコー、株式会社SKトレーディング、株式会社ステップスナイン、株式会社SKホールディングス)は、国立大学法人東北大学、株式会社4510デザイン事務所と共同で「変動リサイクルポイント・システム実証実験」を進めています。この取り組みについて、2026年11月1日から、みやぎ生協(みやぎ生活協同組合)の6店舗で新たに実証実験を始めます。

図 持ち込み重量の推移(2025年3月=100)
図 持ち込み重量の推移(2025年3月=100)

AIが利用者の行動を学習し、ポイント付与率を提示

この仕組みでは、資源回収ステーションの利用データをもとに、AIが利用者のリサイクル行動を学習・予測します。そのうえで適切なポイント付与率を随時提示し、資源物の回収率向上を目指します。一般向けの資源回収でAIを活用する取り組みとしては、国内初とされています。

研究は、環境省所管の競争的研究費制度「環境研究総合推進費」の令和7年度新規課題として、2025年3月に採択されました。「利用者への還元によるリサイクル行動の促進」「行政負担の解消」「環境負担軽減」「持続可能なリサイクル事業」など、多方面への好影響が期待される取り組みと位置づけられています。

表 実験開始前後での月平均持ち込み重量の変化
表 実験開始前後での月平均持ち込み重量の変化

みやぎ生協で対象店舗を拡大

みやぎ生協では2025年から10店舗で実証実験を行っており、今回6店舗が加わります。環境負荷低減に向けた取り組みとして、みやぎ生協が実験のさらなる拡大に賛同しました。地元で親しまれているスーパーマーケットを通じて一般消費者に広くシステムを利用してもらい、集まる利用データを増やすことで、AIによる予測精度を高めていく考えです。

新たに導入される店舗

  • みやぎ生協 高森店(宮城県仙台市泉区高森8-53-47)
  • みやぎ生協 南光台店(宮城県仙台市泉区南光台7-19-11)
  • みやぎ生協 桜ヶ丘店(宮城県仙台市青葉区桜ヶ丘2-19-1)
  • みやぎ生協 台原店(宮城県仙台市青葉区台原5-1-2)
  • みやぎ生協 高砂駅前店(宮城県仙台市宮城野区高砂2-2-5)
  • みやぎ生協 荒井店(宮城県仙台市若林区なないろの里3丁目3番地3号)

導入開始は2026年11月1日の予定です。各店舗にはデジタルサイネージを設置し、AIが決める「日替わりのポイント倍率」を知らせます。また、新規導入を記念して、導入店舗での利用促進キャンペーンも予定されています。

2023年の第1弾から続く実証の歩み

実証実験の第1弾は、2023年10月1日から宮城県仙台市の「BIG HOUSE大野田店」で実施されました。古紙の持ち込み量に応じて利用者が得られるポイントの付与率を1日単位で変動させ、利用者の行動がどう変わるかを検証したものです。社会全体で古紙量が減少傾向にあるなか、実験店舗では持ち込み件数が大幅に増加しました。この結果を受け、2024年10月12日から第2弾が始まっています。

見えてきた効果と今後の課題

みやぎ生協の実験対象店舗の一部では、ポイントをきっかけに古紙の持ち込みが増える傾向が見られています。ポイント倍率と持ち込みの関係を分析した結果、倍率が高い日ほど持込件数や古紙の投入量が多くなる傾向が確認されました。加えて、ポイントの変動だけでなく、利用者自身の回収実績や環境への貢献を伝える情報発信も、持ち込みを後押しするという結果が出ています。

一方、効果の現れ方には店舗ごとの差があり、天候や来店状況といったほかの要因の影響も含めて検証を続けている段階です。今回の対象店舗拡大でより多くの利用データを集め、AIによる予測とポイント設計の精度をさらに高めていくとしています。

なお、本実証実験は、環境省・(独)環境再生保全機構の環境研究総合推進費により、国立大学法人東北大学、株式会社ステップスナイン、株式会社4510デザイン事務所の3者が実施する「深層学習を活用した変動リサイクルポイント・システムの構築」(課題番号:3MF-2502)の一環として行われています。

出典:株式会社SKホールディングス

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