日本最大規模の歯科医療プラットフォーム「1D」を運営するワンディー株式会社(東京都港区)は、東京都が主催するスタートアップ海外展開支援事業「X-HUB TOKYO」の「令和8年度 X-HUB TOKYO SCRUM PROGRAM」に採択されたと発表しました。同社は経済産業省の起業家育成・海外派遣プログラム「J-StarX」にも採択されており、今回はそれに続く採択となります。
同社はこのプログラムを活用し、歯科医師向け臨床支援AIサービスの海外展開に向けて、事業仮説の検証と海外投資家向けピッチの作成を進めるとしています。
都内スタートアップの世界進出を後押しするプログラム
「X-HUB TOKYO」は、都内スタートアップのグローバル展開を支援する東京都の事業です。その中の「X-HUB TOKYO SCRUM PROGRAM」は、海外展開を目指す都内スタートアップを対象としています。現地で受け入れられる価値提案の手法や事業展開戦略に加え、海外向けピッチの作成・改善を支援します。
プログラムは次の内容で構成されており、令和8年度は15社程度が採択される予定です。
- 海外展開のステップや市場調査の手法を学ぶ共通セッション
- メンターや海外VCによる個別メンタリング
- 海外VC・海外スタートアップとの交流イベント
世界共通の「ロングテール市場」に日本の知見を
歯科医療は、個人開業の歯科医院が全国に点在するロングテールな市場構造を持っています。ワンディーは、この構造と、そこから生じる学習・経営・業務上の課題は世界各国に共通していると捉えています。
同社は、国内の歯科医師の約2人に1人が利用する「1D」を基盤に、歯科医療者向けの学習・臨床支援サービス「1Dプレミアム」、保険算定SaaS「算定奉行」、診療音声からサブカルテを作成する「すごいカルテ」を展開してきました。今回のプログラムでは、国内で検証を進めている歯科医師向け臨床支援AIサービスを対象に、海外市場での顧客仮説・提供価値・ビジネスモデルを検証します。日本で磨いた歯科医療の臨床知と、メディア基盤に裏打ちされたマーケティングの実行力を、日本発の歯科DXとして海外に届けることを目指すとしています。
石橋社長「日本発の歯科DXの成功事例を」
代表取締役社長の石橋裕大氏は、歯科医療について、人が食べる・話す・笑うという生活の根幹を支える医療でありながら、世界的に見てもデジタル化が遅れている領域だと指摘しています。そのうえで、日本の歯科医療の質と1Dに集まる歯科医師の知見は世界の歯科医療者にとっても価値があると確信していると述べました。また、J-StarXに続くX-HUB TOKYOへの採択を励みに、日本発の歯科DXの成功事例をつくるべく、海外での検証を着実に進めていくとコメントしています。
外部資金に頼らず黒字経営で成長
ワンディーは2017年1月の設立で、「歯科医療の価値を最大化する」をビジョンに掲げています。主力の「1Dプレミアム」をはじめ、「算定奉行」やAIサブカルテ「すごいカルテ」など、歯科医院の「学ぶ・請求する・診療する・経営する」を支えるサービスを展開しています。代表取締役社長は石橋裕大氏、代表取締役会長は松岡周吾氏です。
同社は創業以来、外部からの資金調達を行わず、黒字経営を続けながら事業を拡大してきました。
出典:ワンディー株式会社