株式会社フォレスト・ワン(本社:千葉県船橋市)は2026年10月17日(土)、東京コンファレンスセンター品川で「DFA Start Summit in 東京」を開催した。歯科医師や歯科技工士ら約100名が参加した。テーマは「明日から始められる」。3Dプリンタで歯科矯正用アライナーを直接造形するレジン材料「DirectFlex Aligner®(DFA)」について、臨床での活用事例と、設計から製作までの実践的なワークフローが解説された。

矯正治療のデジタル化、臨床導入に必要な知識を共有
歯科医療のデジタル化が進むなか、矯正治療の分野でも新しい技術が登場している。その一つが、3Dプリンタで歯科矯正用アライナーを直接造形するダイレクトプリントだ。ただし、こうした技術を臨床に取り入れるには、製品の特徴を知るだけでは足りない。実際の症例や製作工程、導入後の運用についても理解を深めることが重要になる。
今回のサミットは、こうした実践的な知識や技術を共有し、新しい歯科医療技術の臨床活用を支援する目的で開かれた。

午前・午後の講演で臨床と製作の両面を解説
午前の部では、「DFAの導入メリットと臨床活用・製作工程」をテーマに、次の講師が登壇した。
- 大谷 陸先生:従来のアライナー製作・運用との比較を通じて、DFAの導入メリットを実際の症例を交えながら解説した。
- 田中 雅先生:さまざまな外注アライナーの使用経験を踏まえて講演した。ワイヤー矯正後の後戻りや歯周基本治療に関するDFAの使用症例を交えながら、臨床での有用性と課題を取り上げた。
- 真鍋 智宏先生:現在医院で実践しているDFA製作のワークフローを、実際の運用で生じた課題や改善点とあわせて紹介した。設計から製作までの具体的な手順に加え、従来の熱成形方式との工程・所要時間の違いや収益構造についても解説した。
午後の部のテーマは「設計・製作技術と導入・臨床活用のポイント」で、次の講師が登壇した。
- Forest-one DT 須藤:各アライナー設計ソフトの特徴を紹介し、実際の使用手順から製作までの流れを動画で示した。
- 石川 宗理先生:プレオルソをはじめとする他の装置とDFAを併用した症例を紹介した。あわせて、導入を慎重に検討する立場から、実際に始めるまでの具体的なステップも解説した。
- 上里 聡先生:自身の導入経験と、3Dプリンタ・レジンの技術進歩について講演した。矯正治療における診断の重要性や、患者の継続的な装着を支えるサポートにも触れた。
会場後方には実機ブースが設けられた。参加者はDFAで3Dプリントしたアライナーの後処理を体験し、製作に関する技術的な知見が共有された。

質疑応答と交流会、第2回は2027年4月に大阪で予定
講演後の質疑応答では、日々の臨床や運用に関する質問が寄せられ、各講師がそれぞれの経験をもとに意見を交わした。終了後には懇親交流会が開かれ、参加者同士が日々の取り組みや課題について情報を交換した。
フォレスト・ワンは今後も、臨床症例や製作技術に関する実践的な知見を共有する機会を通じて、DFAを活用したインハウスアライナーの導入・運用を支援していくとしている。第2回「DFA Start Summit」は、2027年4月に大阪で開催する予定だ。
DFAは、2025年11月に国内販売が始まったレジンマテリアルで、3Dプリンタでアライナーを直接造形できる。形状記憶特性を持ち、オープンプラットフォームに対応している。
出典:株式会社フォレスト・ワン