環境価値を活用した経済循環の推進に取り組む株式会社バイウィル(本社:東京都中央区、代表取締役社長:下村雄一郎)は、取締役CSO兼カーボンニュートラル総研所長の伊佐陽介氏が、2026年10月1日(木)に設立された一般社団法人「環境価値共創コンソーシアム」の共同代表理事に就任すると発表した。これに伴い、バイウィルがこれまで運用してきた、同法人の前身である「地域脱炭素推進コンソーシアム」としての活動は終了する。地域脱炭素推進コンソーシアムは、25の金融機関、総勢92名が参加して設立総会を開催した枠組みだ。

中立性を備えた独立の官民共創プラットフォームへ
新法人は、高い社会的信頼性と中立性を備えた独立の官民共創プラットフォームとして運営される。民間企業、地方自治体、地域金融機関、大学・研究機関、業界団体など多様な参画者の英知を結集し、参画するすべての事業者・自治体・地域住民とともに取り組みを進めていく。
活動の軸に据えるのは「環境価値」の創出とマネタイズだ。同法人は環境価値を、地域ごとに特性の異なる産業や豊かな自然資本を最大限に活かすための鍵と位置づけている。参画事業者の成長や地域への利益還元を支援する「地域裨益型ビジネスモデル」を共創し、順次、日本全国へ横展開していく。ここでいう環境価値は、カーボンニュートラルに加え、ネイチャーポジティブやサーキュラーエコノミーを包含する多層的かつ広範な概念とされ、環境価値と経済価値の好循環を通じて、日本全体の地域経済の活性化と本質的なGXの加速・社会実装への貢献を目指す。

実証事業で終わらせない、3つのミッション
背景には、日本政府が進めるGX推進が本格的な社会実装フェーズへと移行している状況がある。優れた環境技術や豊かな地域資源を活用した取り組みを実証事業で終わらせず、持続可能な経済活動や地域への資金循環へとつなげる仕組みの構築が求められているという。こうした中、同法人は業界や立場の垣根を越えた共創と社会実装を目的に、以下をミッションとして本格始動する。
- 中立的な公的プラットフォームの確立:民間企業、地方自治体、地域金融機関(地方銀行・信用金庫等)、大学・研究機関、業界団体など、多様なプレイヤーを結集するオープンな運営体制へ移行する
- 産・学・官・金等連携および政策提言・ルールメイクの強化:地域や現場のリアルな課題・実態を幅広く集約し、国や自治体に対して実効性の高い政策提言・ルールメイクを展開する。あわせて公的機関との連携を強化し、地域課題の解決に資する公的プロジェクトや社会実装を推進する
- 環境・経済の好循環によるGX実装のリード:単なる技術検証(PoC)にとどめず、環境価値を確実に経済価値へ転換するマネタイズモデルを確立し、全国の地域へ横展開する
これらのミッションを実現するため、時代の要請や地域社会の課題に応じた専門のワーキンググループを設置・運営し、次の事業を推進する。
- 先端技術およびイノベーションの社会実装推進
- 地域特有の資源・産業と連動した次世代産業モデルの構築
- 一次産業および地場産業における持続可能なエコシステム確立
- 自然資本・生物多様性の再生と地域資源循環の創出

金融・ブランディング・行政の知見を持つ設立時役員
設立時役員として伊佐氏とともに共同代表理事を務めるのは、一般社団法人バーチュデザイン代表理事で慶應義塾大学特別招聘教授の吉高まり氏だ。吉高氏はIT企業、米国投資銀行などでの勤務を経て、2000年より三菱UFJモルガン・スタンレー証券でクリーン・エネルギー・ファイナンス部を創設し、気候変動関連の資金枠組みづくり、カーボンクレジット組成ESG、サステナブルファイナンスなどに携わってきた。環境省脱炭素先行地域評価委員、GX推進機構運営委員、国際園芸博覧会理事、東京都参与、金融庁サステナブルファイナンス有識者会議メンバーなど、政府委員も多数務めている。
伊佐氏は早稲田大学卒業後、東証一部(当時)上場の総合不動産デベロッパー、株式会社リンクアンドモチベーションを経て、2013年にブランディング・マーケティングに特化したコンサルティングを行う株式会社フォワードを設立し、サステナビリティ・ブランディングを提唱してきた。2023年4月、カーボンクレジットや証書等の環境価値取引に特化した株式会社Waaraと統合して社名を株式会社バイウィルに変更し、同社の代表取締役COOに就任。2025年3月から現職を務め、サステナビリティ経営戦略、コーポレートブランディング、GX関連事業開発、組織開発などの支援に従事している。
理事には、一般社団法人カーボンリサイクルファンド理事長 代表理事の橋口昌道氏が就く。橋口氏は1985年に東京大学大学院(地球物理学)を修了後、通商産業省に入省。資源エネルギー庁資源・燃料部石炭課長や秋田県副知事などを経て、一般財団法人カーボンフロンティア機構専務理事を務めた。2019年8月には、二酸化炭素を資源とし循環炭素社会を目指す一般社団法人カーボンリサイクルファンド(CRF)を設立している。

バイウィルはGX推進の取り組みを拡張へ
バイウィルは、伊佐氏が共同代表理事として同法人の活動全般に参画することを通じ、自社としてもGX推進の取り組みを拡張し、日本全体の本質的なGXの実現に貢献していくとしている。今後も「Climate Asset Developer」として、単なる脱炭素にとどまらず、企業規模や地域を超えた新たな共創のつながりや、地域経済を豊かにする持続可能な資金循環を生み出すことで、環境価値および気候資産を全国に広げ、日本全体の2050年カーボンニュートラルの達成に貢献していく方針だ。
出典:株式会社バイウィル