
葉山町と特別目的会社が下水道ウォーターPPPで契約
神奈川県三浦郡葉山町に本社を置くアクアデザイン葉山株式会社(社長:守屋 由介)は10月30日、葉山町との間で「葉山町下水道ウォーターPPP(処理場等施設コンセッション)事業」の実施契約を締結しました。11月6日には契約締結式が開かれ、山梨 崇仁 町長やアクアデザイン葉山の守屋 由介 代表取締役社長ら、関係者12人が出席しました。
この事業は、葉山町がPFI法に基づくコンセッション方式で進める、水分野の官民連携(ウォーターPPP)事業です。葉山町から公共施設等運営権の設定を受けたアクアデザイン葉山が、浄化センターや中継ポンプ場などの下水道施設について、維持管理、改築更新、運営を長期にわたって一体的に担います。実施期間は2027年4月1日から2047年3月31日までの20年間です。
供用開始から25年、老朽化と財源確保が課題に
葉山町の下水道事業は供用開始から25年が経過しています。施設の老朽化にともなう建設改良費や維持管理費の増加に加え、適切な執行体制や財源の確保など、さまざまな課題への対応が求められてきました。
今回の事業では、これまで個別に委託していた業務や町の直営業務を包括化・一体化し、長期的な視点で事業を運営することで課題の解決を図ります。効率的な改築更新のほか、公共用水域の水質保全、温室効果ガス排出量の低減(脱炭素)、下水道資源の有効利用、災害などに対応できる体制づくりなどを通じて、地域社会に貢献する持続可能な下水道経営の実現が期待されています。
アクアデザイン葉山は、事業を通じて経営の健全化・効率化を進め、地域住民の安心・安全な生活環境の維持に貢献していくとしています。さらに、構成企業や地域社会、近隣自治体との多分野・広域連携を推進し、地域経済への貢献とあわせて、将来にわたり持続可能な下水道経営の確立に寄与していく方針です。
事業の対象施設と概要
事業方式は、PFI法第16条の規定に基づき実施する公共施設等運営事業(コンセッション方式)です。対象事業は、葉山浄化センターの運営と、葉山中継ポンプ場・マンホールポンプ場の維持管理となっています。対象となる施設は次のとおりです。
- 処理場(葉山浄化センター ※し尿など下水道投入施設を含む):1箇所
- ポンプ場(葉山中継ポンプ場):1箇所
- マンホールポンプ設備:32箇所
- 葉山中継ポンプ場と葉山浄化センターを結ぶ幹線管路(圧送管):φ450、2条管
葉山浄化センターと葉山中継ポンプ場は、いずれも1999年3月に供用を開始し、排除方式は分流式です。敷地面積は浄化センターが約29,500㎡、中継ポンプ場が約1,100㎡。浄化センターの放流先は森戸川支流大南郷川で、汚水は高負荷型活性汚泥法、汚泥は濃縮-脱水-場外搬出の方式で処理しています。処理能力は4系列で9,200㎥/日(1系列当たり2,300㎥/日)です。
メタウォーターを代表企業とする4社が出資
事業主体のアクアデザイン葉山は2026年9月4日に設立された特別目的会社で、本社所在地は神奈川県三浦郡葉山町長柄1735番地、資本金は140,000,000円(資本準備金を含む)です。出資企業4社の主な役割は以下のとおりです。
- メタウォーター株式会社:代表企業として提案およびSPCの統括管理、汚泥処理(機械)および電気設備全般のEPC受託
- 住友重機械エンバイロメント株式会社:既存O&M受託JVの代表として施設を運転管理、水処理(機械)およびポンプ場(機械)のEPC受託
- 株式会社不二テクノ:既設O&M受託JVとして施設を運転管理、公共施設管理(任意事業)の参画を提案
- 清水建設株式会社:圧送管などの調査業務、土建施設の維持管理支援、道路管理(任意事業)の参画を提案
出典:メタウォーター株式会社